ワタクシ、四国八十八ヶ所巡礼の旅をはじめ、クルマお遍路で区切り打ちをしています。せっかくですから、周辺のグルメやスポット、お土産などの情報を、事前に調べたり、実際に立ち寄ったりしたところを中心に、シェアしていきたいと思います。これからお遍路に行こうと考えている方のお役に立てればと思い、札所ごとにまとめていきますので、どうぞご利用ください。
この記事では、第6番札所安楽寺(あんらくじ)を紹介します。
第6番札所 温泉山 瑠璃光院 安楽寺(おんせんざん るりこういん あんらくじ)とは?
安楽寺は、地蔵寺から徒歩で1時間ほど、約4.7kmのところにあります。
車では、土成インターチェンジ出口を右折、次の信号を右折、県道139号線を東へ3.5km行くと右手にあります。駐車場からは100mほど歩きますが、安楽寺が見えていて、手前に売店もあります。
安楽寺には古くから温泉があり、弘法大師によって温泉湯治のご利益が伝えられた旧跡です。
弘法大師はこの地で温泉を発見し、その温泉が民衆を病から救う薬師如来と縁が深い土地であると考えたことから、安楽寺の御本尊は薬師如来。
本堂では四国遍路で難病が治った方が奉納したという大きな薬師如来像(約3メートル)を拝観でき、弘法大師が刻んだ本来の御本尊は胎内に納められているそうです。
桃山時代に阿波藩祖・蜂須賀家政が「駅路寺(遍路や旅人のために宿や食事を提供して保護する藩指定の寺院)」と定め、四国遍路や旅人の宿泊、茶湯接待の施設を置いたそうです。以来、当寺の宿坊は400年の歴史を有し、現在も天然温泉の大浴場がお遍路さんに大好評です!
安楽寺の門は竜宮城を思わせる鐘楼門で、その左右の建物に仁王像がいます。写真は何も考えずに撮って、右側しか映っていませんが(汗)
門の上は「通夜堂(つやどう)」となっていて、歩きのお遍路さんが無料で宿泊できるようになっているそうです。
宗派 高野山真言宗
本尊 薬師如来
開基 弘法大師
創建 弘仁6年(815)
住所 〒771-1311
板野郡上板町引野寺ノ西北8
電話 088-694-2046
駐車場 無料100台
宿坊 あり
第6番札所 温泉山 瑠璃光院 安楽寺の見どころ
金剛宝拝殿
第6番札所安楽寺には本堂の前に拝殿があり、弘法大師の御誕生から御入定までの一代記が彫刻されています。
また、安楽寺には、温泉が湧いていて、ここにも「金の湯」「銀の湯」という温泉があります。参拝の方は是非このお湯を触らせていただくといいと思います。
屋根に鎮座する鳳凰は、凛としていて煌びやかで風格があり、トヨタ自動車の宣伝用にも使われていたそうです。こうして見ると、ステキですね。
ただ参拝するだけでなく、こうしてあちこちの細部を鑑賞することもお大師さまを感じ、ご利益をいただける秘訣なのだと思いました。
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そして、この拝殿は弘法大師さまの一代記の彫刻以外に、それぞれの干支の人々を守護するといわれる薬師十二神将像の十二支の冠にちなんだ十二支の動物の彫刻が奉納されています。(十二支に入れなかった猫の彫刻も奉納されています。)
十二支の始まりのお話を思い出させるかわいらしい彫刻は是非意識して拝見したいものです。
本殿にある安楽寺オリジナルガチャガチャ
是非ともチェックしたいのが、お寺には珍しい「ガチャガチャ」が安楽寺の本堂にあります。
ガチャガチャにしたいアイディアを公募し、これまでに、勾玉、梵字マグネット、仏像フィギュア、石守りなどが商品化されています。
お寺のイメージを覆す、ガチャガチャ。このために安楽寺参拝する人も多いのでは?
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温泉湯治のご利益が受けられる宿坊
第6番札所安楽寺の実際に入ることができる温泉は、宿坊にあります。
その大浴場は、宿坊に宿泊する人しか入れないそうですので、歩きお遍路の方や何日かまとめて区切り打ちの方には、宿坊もおススメですね。
ちなみに宿坊は、客室数が80室あり、料金は以下の通りです。
素泊まり:4,600円
※電話予約 088-694-2046(受付時間8:00~21:00)宿泊予定日の3日以上前まで
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大師お手植えの「さかまつ」
大師堂の庭園には、大師お手植えの「さかまつ」があります。
「さかまつ」は、弘法大師さまが42才(男性の大厄)の時に、猟師の弓矢から大師を守ったと伝わっています。厄除けの松として名高いですが、残念ながら2017年に枯れてしまったそうで、修行大師像のうしろに切り株だけが残っています。
ここでお遍路をコンプリートできる多宝塔
境内でひときわ目立つ赤い建物が多宝塔です。多宝塔の周りでは「お砂ふみ」ができます。
「お砂ふみ」とは、四国霊場のお寺の砂が埋められているところを歩くことによって、お遍路と同じ功徳が得られるという、手っ取り早くお遍路をコンプリートできるお参りの仕方です。
多宝塔の内部に入ることはできませんが、極彩色の仏画や彫刻で極楽浄土が表現されているそうで、安楽寺のインスタに掲載されているこの写真は圧巻ですね。
松本明慶師の仏像
安楽寺には、運慶・快慶の流れをくむ慶派の京都大仏師・松本明慶師(1945〜)が無名時代から彫り続けた仏像六十体が各御堂に祀られています。
大師堂の弘法大師像をはじめ、愛染明王、不動明王や、山門の仁王像も松本明慶師の作です。
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第6番札所 温泉山 瑠璃光院 安楽寺のまとめ
安楽寺は、温泉と厄除け、お砂ふみなど、健康にも心願成就にもご利益がいっぱいあるお寺でした。
見どころ満載で、彫刻や仏像、建物を味わったり、書ききれませんでしたが、「願い棒修行」もでき、ゆっくり、じっくりと訪れたい札所です。
そのためには、是非とも宿坊に泊まって温泉湯治のご利益をいただくことがおススメです!
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