【超入門】お遍路・お寺での参拝の仕方と心得:四国八十八ヶ所【LOVEお遍路】

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こんにちは!当ブログ管理人のタクトです。

ワタクシ、この度、四国八十八ヶ所巡礼の旅を始めようと思っています。そこで、これからお遍路に行こうと考えている方のお役に立てればと思い、当ブログでもお遍路旅の予習・復習をシェアしていきます。

はじめてのお遍路:お寺でのお参り・巡拝(じゅんぱい)の仕方と心得

先日、お遍路ってそもそもなんですか???ということを記事に書きました!

【超入門】お遍路とは:四国八十八ヶ所巡りはじめの一歩【LOVEお遍路】
こんにちは!当ブログ管理人のタクトです。 ワタクシ、この度、四国八十八ヶ所巡礼の旅を始めようと思っています。そこで、これからお遍路に行こうと考えている方のお役に立てればと思い、当ブログでもお遍路旅の予習・復習をシェアしていきます。

さらに、巡り方のルールってあるの???という疑問についても書きました!

【超入門】お遍路の巡り方(四国八十八ヶ所)・移動手段・費用2020【LOVEお遍路】
こんにちは!当ブログ管理人のタクトです。 ワタクシ、この度、四国八十八ヶ所巡礼の旅を始める予定です。まずは、お遍路の基礎知識を予習し、今回はお遍路の巡り方についてまとめておきます。

そして、今回は、お遍路にいざ出かける前に知っておきたい、お寺での心得と巡拝方法(お参りの仕方)についてまとめておきます。

お寺や神社を参拝して回ることを「巡拝」と言います。「巡礼」とも言います。

巡礼中はどのような心得を持っておくべきか、お寺ではどのようにふるまうべきか、どんな手順でお参りするかについてみていきます。



はじめてのお遍路:巡拝・巡礼中の心構え・心得「十善戒(じゅうぜんかい)」

まず、四国お遍路の道中、常に頭においておくべきなのが「十善戒(じゅうぜんかい)」です。

弘法大師さまは、「諸戒は十善を基本とする」と説かれており、「十善戒」はお遍路さんの心得です。以下の十善を心得て、身(からだ)と口と意(こころ)の働きを正しくして生きていくことを心に誓い、実践しましょう。

不殺生(ふせっしょう)…殺傷をせず命を大事にする
不偸盗(ふちゅうとう)…人のものを決して盗まない
不邪婬(ふじゃいん)…一人の相手を大切にして、不倫や浮気をしない。
不妄語(ふもうご)…人にうそをつかない。真実を話す。
不綺語(ふきご)…ものごとを大げさに話たり、余計なことを触れ回らない。
不悪口(ふあっく)…人の悪口をいわない、乱暴な言葉を使わない。
不両舌(ふりょうぜつ)…人を仲違いさせたり、陥れるようなことは言わない。
不慳貪(ふけんどん)…強欲にならず、感謝の気持ちをもつ
不瞋恚(ふしんに)…怒りを抑え、穏やかな気持ちで過ごす
不邪見(ふじゃけん)…人の道にはずれるような間違った考え方は捨てる

 

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はじめてのお遍路:巡拝・巡礼中の心構え・心得「遍路の三信条(さんしんじょう)」

そして、お遍路をしている最中に到達すべき心の状態を示すのが「遍路の三信条」です。

1.摂取不捨のご誓願を信じ、同行二人の信仰に励む

「お大師様は決して私たちを見捨てない」ということを信じ、信仰し続けること。
「悩めるもの、苦しむものが一人残らずいなくなるまで見捨てない」という大師様の教えを信じる者は、全て尊い存在であると思うこと。

2.何事も修行と心得て、愚痴、妄語を慎む

四国お遍路の最中に経験することは、全て修行。
苦しいことも悲しいことも、全て自分に与えられた試練と考えて、心を平穏に保つ努力をし、不平や不満、虚言を吐かないこと。

3.現世利益の霊験を信じ、八十八使の煩悩を消滅させる

現世で受ける利益とは、富や栄誉ではなく、この世で受ける「仏様の恵み」にあります。
いくらお金持ちになっても、偉い人になったとしても、欲望を満たして幸せになれるわけではありません。
八十八ヶ寺の仏様の恵みを頂いて、八十八の煩悩を1つづつ消し去ることで、何ものにも変えがたい心の平穏を得ましょう。

はじめてのお遍路:お寺でのお参り(参拝)の仕方・手順

1.身支度

参拝の正装は、上着の上から白衣(または、おいずる)を羽織り、輪袈裟を首にかけます。輪袈裟のみの略装でも問題ありません。お経本と納札、数珠、お賽銭、火を点けるためのライターなどを準備します。

お遍路スタイルについての記事も参考にしてください。

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2.入山(お寺に入る)

お寺に入る際、無事に到着できたことを感謝し、山門の前で手を合わせ一礼をします。

菅笠以外は、脱帽するようにしましょう。菅笠は被ったままで大丈夫です。

3.身を清める

山門をくぐった後、手水舎(ちょうずしゃ)にて手を洗い、口をすすぎます。

1.柄杓を右手で持ち、水を汲みます。
2.右手に持つ柄杓から左手に水を注ぎ、掌を洗い浄めます。
3.柄杓を左手に持ち替え、右手に水を注ぎ、掌を洗い浄めます。
4.再度、柄杓を右手に持ち替え、左手に水を溜めます。
5.左手に溜めた水で口をゆすぎ浄めます。ゆすいだ水は、水の落とし場に流します。
6.柄杓の柄を両手で持ち、柄杓を立てながら残りの水で柄杓の柄を流し洗いします。
7.柄杓を元の場所に戻し、自分の手拭で手の水滴を拭います。

*その他の留意点
・柄杓には 口に直接触れないようにしてください。
・柄杓の残り水は水の落とし場に流してください。水溜めに戻さないようにしてください。
・飲み水に適さない水場もあります。飲料の適・不適を確認するように心掛けてください。
・水が流れていない場合は、手のみ清めるようにしましょう。

4.鐘をつく

お寺に入り、ゆっくり静かに一人一打します。鐘をつけないお寺もありますので、先達または僧侶の指示を仰いでから、つくようにしましょう。

*お寺を出る時に鐘をつく「戻り鐘」は、縁起が良くないのでやめましょう。



5.本堂でお参りする:納札

まずは、本堂に向かいます。
納札に氏名や願い事などを書き、納札箱に納めます。写経があればこの時に納めます。

6.本堂でお参りする:灯明・線香を立てる

続いて、ろうそく(灯明)、線香をあげます。

ろうそくは1本、手前から立てず、灯明の上段、奥から立てるようにします。ご自身のライターで着火するようにしましょう。

線香は、3本、手前や脇ではなく、中央に3本まとめて立てます。現在、過去、未来の三世の仏様にお供えする、仏・法・僧に帰依(弟子になる、従うという意味)するという意味から、線香は3本立てます。

7.本堂でお参りする:お賽銭

お賽銭は、5~25円を目安に、静かに添えるように賽銭箱に入れます。遠くから投げ銭しないようにしましょう。

8.本堂でお参りする:合掌・読経

本堂に向かって合掌し、読経をします。読経の順序は後の章をご参考に。
①開経偈
②懺悔文
③三帰
④三竟
⑤十善戒
⑥発菩提心真言(3回)
⑦三昧耶戒真言(3回)
⑧般若心経
⑨御本尊御真言(3回)
⑩光明真言(3回)
⑪御宝号(3回)
⑫回向文
※お寺によっては観音経をお唱えする場合もあります。

9.大師堂でお参りする

本堂と同じ手順で、大師堂にも参拝します。

「5~8.本堂でお参りする」を参考にしてください。

10.納経

納経所で納経帳などに御朱印をいただきます。

納経は必ずお参りがすんでからにしましょう。

11.合掌一礼

境内を出て、山門を出る前に、合掌一礼します。



はじめてのお遍路:お寺でのお参り・読経(どきょう)の順序

合掌礼拝

胸の前で合掌し、三礼。

「恭しく みほとけを 礼拝してたてまつる」

①開経偈(かいきょうげ):一遍

無上甚深微妙法(むじょうじんじんみみょうほう)
百千万劫難遭遇(ひゃくせんまんごうなんそうぐう)
我今見聞得受持(がこんけんもんとくじゅじ)
願解如来真実義(がんげにょらいしんじつぎ)

②懺悔文(ざんげのもん):一遍

我昔所造諸悪業(がしゃくしょぞうしょあくごう)
皆由無始貪瞋癡(かいゆうむしとんじんち)
従身語意之所生(じゅうしんごいししょしょう)
一切我今皆懺悔(いっさいがこんかいさんげ)

③三帰(さんき):一遍または三遍

弟子某甲盡未来際(でしむこうじんみらいさい)
帰依仏 帰依法 帰依僧(きえぶつきえほうきえそう)

④三竟(さんきょう):一遍または三遍

弟子某甲盡未来際 (でしむこうじんみらいさい)
帰依仏竟 帰依法竟 帰依僧竟 (きえぶっきょう きえほうきょう きえそうきょう)

⑤十善戒(じゅうぜんかい):一遍または三遍

弟子某甲盡未来際 (でしむこうじんみらいさい)
不殺生(ふせっしょう)
不偸盗(ふちゅうとう)
不邪婬(ふじゃいん)
不妄語(ふもうご)
不綺語(ふきご)
不悪口(ふあっく)
不両舌(ふりょうぜつ)
不慳貪(ふけんどん)
不瞋恚(ふしんに)
不邪見(ふじゃけん)

⑥発菩提心真言(ほつぼだいしんしんごん):三遍

おん ぼうじ しった ぼだはだやみ×3回

⑦三摩耶戒真言(さんまやかいしんごん):三遍

おん さんまや さとばん ×3回

⑧般若心経(はんにゃしんぎょう):1遍

仏説摩訶般若波羅蜜多心経(ぶっせつ まかはんにゃはらみた しんぎょう)

観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時、照見五蘊皆空、度一切苦厄

(かんじざいぼさつ ぎょうじんはんにゃはらみった じしょうけんごうんかいくう どいっさいくやく)

舎利子 色不異空 空不異色 色即是空 空即是色 受想行 識亦復如是

(しゃりし しきふいくう くふいしき しきそくぜくう くうそくぜしき じゅそうぎょう しきやくぶにょぜ)

舎利子 是諸法空相 不生不滅 不垢不浄 不増不減

(しゃりし ぜしょほうくうそう ふしょうふめつ ふくふじょう ふぞうふげん)

是故空中 無色無受想行識 無眼耳鼻舌身意 無色声香味触法 無眼界 乃至無意識界

(ぜこくうちゅう むしきむじゅそうぎょうしき むげんにびぜっしんい

むしきしょうこうみそくほう むげんかい ないしむいしきかい)

無無明亦 無無明尽 乃至無老死 亦無老死尽

(むむみょうやく むむみょうじん ないしむろううし やくむろうしじん)

無苦集滅道 無智亦無得以 無所得故菩提薩埵 依般若波羅蜜多 故心無け礙 無け礙故 無有恐怖 遠離一切顛倒夢想 究竟涅槃

(むくしゅうめつどう むちやくむとくい むしょとくこ ぼだいさった えはんにゃはらみった こしんむけいげ むけいげこ むうくふ おんりいっさいてんどうむそう くぎょうねはん)

三世諸仏 依般若波羅蜜多 故得阿耨多羅 三藐三菩提

(さんぜしょぶつ えはんにゃはらみった ことくあのくたら さんみゃくさんぼだい)

故知般若波羅蜜多 是大神呪 是大明呪 是無上呪 是無等等呪

(こちはんにゃはらみった ぜだいじんしゅ ぜだいみょうしゅ ぜむじょうしゅ ぜむとどうしゅ)

能除一切苦 真実不虚 故説般若波羅蜜多 呪即説呪曰

(のうじょいっさいく しんじつふこ こせつはんにゃはらみった しゅそくせつしゅわつ)

羯諦 羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶 般若心経

(ぎゃていぎゃてい はらぎゃてい はらそうぎゃてい ぼじそわか はんにゃしんぎょう)

⑨御本尊真言(ごほんぞんしんごん)※仏様によって違うので、そのお寺の真言を読む:三遍
⑩光明真言(こうみょうしんごん):三遍

おん あぼぎゃ べいろしゃのう まかぼだら まに
はんどま じんばら はらばりたや うん

⑪御宝号(ごほうごう):三遍

南無大師遍照金剛(なむだいしへんじょうこんごう)

⑫回向文(えこうぶん):一遍

願わくは この功徳をもって あまねく一切に及ぼしわれらと衆生と皆ともに仏道を成ぜん

「ありがとうございます」合掌一礼

お経の読み方・読経の仕方は、以下のYouTubeが参考になります。






はじめてのお遍路:お寺でのお参りのお作法

参拝のお作法はありますが、お遍路を廻っているうちに自分のやり方ができてくるものだそうです。大事なのは、「祈りの気持ち」「仏様を尊ぶ気持ち」。

他の参拝者がお参りしやすいように、邪魔にならないようにという心遣いを持って、お参りできることに感謝しながら巡拝するといいのではないかと思います。



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